AXL「恋する乙女と守護の楯」感想

・「恋する乙女と守護の楯」(AXL) 60点
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[文章]

特殊な比喩や言い回しは皆無で、特に目に付くようなところもなく
読みやすい部類。書いてないのかそうでないのかはわからないが
各シーンの細かい表現が簡易的というか淡白。

[シナリオ]

特殊要人護衛課に所属する新人エージェントの如月修史。
あるクライアントからの依頼により、お嬢様学校に女装し単独潜入
>対象者の護衛を行うという話。

全体的にこれはと目に付くところがなく弱い。何を表現したいのか
ゲーム中から感じられず、どれも半端。戦闘シーンや護衛に際する
部分は細かい表現(道具・戦術・見せ方など)がお粗末。お嬢様学校
内での生活は多少は表現されているけど、具体的にこんなんだ!
と際立つ部分もなく・・・挙げればきりがない。テンポ自体は悪くなく
笑えたり魅入る部分もあったけど、そっちの面がどうしても目立つ。

また、共通ルートが「非常に」長くて、個別ルートが「非常に」短い。
個別に入るとバタバタしたまま終わってしまい、個別ルートなりの
展開が少なすぎ。恋愛過程に関しても、あまりにも都合良いと思う
のは俺だけか(ネタバレになるので回避)。

[グラフィック]

瀬之本久史氏の独特ながら躍動感のある描き方は好印象。特に、
ミニキャラはコミカルで◎。背景はもう少し描きこんで欲しかった気
もするけど、氏の絵とマッチという面でいけばこれでも。イベント絵
の枚数も、少ないとは感じず。

[スクリプト・演出]

せっかく戦闘シーンやそれに類似する部分があるのに、あまりに
動きがなくて眠い。「これ、戦闘シーン…なのか?」と思ってしまう
くらい。通常シーンは派手な動きはないものの、立ち絵の切り替え
は無難にまとめられてます。

※動き自体はかなり軽め、低スペックマシン(PII-300)でも快適

[エロシーン]

尺は長くもなく短くもなくちょうど良いくらい。CG枚数は割と多め。
エロメインではない作品だけど、そこそこです。あれは全員標準
装備…あれってなによ?

[声優]

悪い意味でなく、安定してる人とそうでない人の差が大きい。有里
や設子は一見すると「え?」と感じてしまうところもあれば、お!と
思わせてくれる表現もあって、味を感じます。青山嬢や北都嬢は
当然ながら大安定で、全体を見てもいい配役構成だと思います。




瀬之本久史氏の絵が好きな人向けの作品。ゆかり嬢が好きな人
にも。シナリオや文章目的ではお勧めしづらい。