N-010「時空のデーモン めもらるクーク」(丸戸史明) 感想

・N-010「時空のデーモン めもらるクーク」(丸戸史明) ※同人作品
 http://www.n-010.com/
 ※現在、本編1巻〜3巻+番外編3種の計6種刊行済


時代を移動して、依頼者から受けた依頼内容を遂げて歴史を変える
お話。世話焼き悪魔のクークこと空子、極潰しでヒモな主人公の俊介、
この2人を中心に物語は展開していきます。


んー、なんというかネットスラングを初めとしたサブカルチュア系の
ネタが満載で、読んでて疲れます。また、擬音表現が多く、安易かつ
表現力の乏しい部分もちらほら。主にコミカルなシーンで使用されて
おり、無理にコミカルなシーンを挟んで面白くしようとしているのが
空回りしているように感じます。


お話そのものはキャラたては上手く、印象に残る場面もありきっちり
成り立っているのですが・・・ゲームのシナリオと小説、メディアが違う
と表現力も異なるためか、ゲームのシナリオライターとしての同氏と
少し違う印象を持ちました。あと、挿絵&表紙はかんなぎれい氏ですが、
挿絵はほとんど入っていません。


例外として、昔の美少女ゲーム事件を題材にした、依頼内容をコミカル
に書いた番外編「○織事件」。依頼内容に沿った展開と、美少女ゲーム
に関するあれこれは、面白かった。レトロ?エロゲーマーは、思わず
ニヤッとしてしまうところ多数。


4巻以降で氏の文章表現に変化があるか、その辺りにも注目して今後の
続刊を待ちたいと思います。